>>「力学」の平原
ニュートン力学の発想のもとになった法則がどんなものかを知っておきましょう。
力学ぶらり旅(その3)をクリア後に選択可能になります。
ヨハネス・ケプラーはティコ・ブラーエの長年に渡る精密な天体観測の記録を手に入れ、数学的な解析を行うことで惑星の軌道についての秘密を明らかにし、3つの法則にまとめました。 これらの法則の発表から70年近く後になって、ニュートンが万有引力の法則を導くことに成功します。
ケプラーの法則は次の3つにまとめられています。
惑星が運行する軌道は太陽を焦点とする楕円である。
惑星と太陽を結ぶ線によって塗りつぶされる面積が増加する割合は一定である。
惑星の公転周期の2乗と軌道の長半径の3乗は比例関係にある。
第1法則は現代ではかなり当たり前になっている話ですが、当時は衝撃的な発見でした。 ギリシャ哲学の時代から、惑星の軌道は真円である(惑星は透明な天球に乗って回転している)と信じられてきましたが、そうではないことが歴史上初めて確かめられたのです。
第2法則は惑星の運動の速度についての法則です。 惑星の運行が等速円運動ではうまく説明できないことが長い間問題となっていましたが、太陽から離れた位置にあるときにはゆっくりになることを、幾何学的な法則としてまとめることに成功しました。
第3法則は軌道の大きさと公転周期を結びつける法則で、他の惑星と比較できる法則です。 楕円軌道の長い方の直径の半分の長さを、この法則によってはっきり定めることができるようになりました。 天動説では惑星が地球からどの方角に見えるのかということだけが重視され、惑星の軌道半径というのは便宜上のものに過ぎませんでした。 しかし今や、観測データの解析によって特定されるような、はっきりと意味を持つ量となったわけです。 太陽系の惑星では比例定数はどれも共通しているということも大きな発見でした。 どの惑星も共通した何かによって動かされていることが示唆されます。 「調和法則」と呼ばれているのは、天体の運行が音楽的な調和(ハーモニー)と関連しているというギリシャ哲学の思想に関連しています。
(要編集:ヒントが載っている魔導書ページへのリンク、記載されているページ数など)