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物理を盛り上げるためのファンサイトです。
ネタバレありで行きますので、ネタバレを気にする方はご注意下さい。
(ただいま編集は制限させていただいております)






>>「力学」の平原

重さと質量

 

クエスト概要

重さと質量はよく似ています。
なぜ似ているのか、どこが違うのかを考えてみましょう。

 

クエスト発生条件

力学ぶらり旅(その3)をクリア後に選択可能になります。
質量とは何か万有引力を先にクリアしておくとスムーズに繋がります。

 

攻略法

 私たちは地球上で物体に重さがあることを感じますが、この正体は地球が物体を引っ張ろうとする力ですから万有引力の法則の式で表すことができるはずです。 物体の質量を m、地球の質量を M として、地球の半径を R で表すと、地表付近で物体に働く重力は次のように表されます。

F=GmMR2

 しかし毎回このような式を使って書き表すのは面倒なので、右辺の m 以外の部分をまとめてしまって g という記号で表すことにしましょう。

g=GMR2

 こうすれば地表付近での質量 m の物体に働く力を次のように簡単な式で表すことができます。

F=mg

 このように、地球上で感じるさまざまな物体の重さというのは物体の質量 m に一定値である g が掛かったものですから、日常生活では質量と重さを同一視していられるわけです。

 この g のことを「重力加速度」と呼びます。 地表付近で物体を落下させたときの物体の加速度がちょうどこの値と同じになるからです。 それについては別の機会に確かめてみましょう。

 実際に実験をして g の値を測定してやると、(2) 式のような単純な理論通りにはなりません。 現実には地球の自転による遠心力が働いており、赤道付近ではわずかに真上に引っ張られるような力を感じ、 g の値は 1/200 ほど小さくなります。 緯度の違いによって最大 0.5 % ほどのズレが出るわけです。 また、(1) 式では地球の質量が中心の一点に集中しているかのような仮定を使っています。 この仮定は地球の密度分布が完璧に球対称のときだけ正確に成り立つものです。 実際の地球の形は完璧な球ではありませんし、岩石の密度が場所によって違っていますから、このことによってもわずかにズレが出てきます。 また、住んでいる場所の標高によっても違いが出てきます。 (2) 式の R の値が違ってくるからです。

 このように (2) 式には現実とのズレがありますが、 g として実際に測定した値を使うのなら (3) 式は正確に成り立っていると言えます。

 もし余裕があれば、(2) 式に重力定数、地球の質量、地球の半径の具体的な値を代入して g の値を求めてみてください。 現実の重力加速度に近い値が出てくるので感動すると思います。 実際には重力加速度の方を測定した結果から地球の質量を推定していますので、そうなるのは当たり前と言えば当たり前かもしれません。

 

参考資料

(要編集:ヒントが載っている魔導書ページへのリンク、記載されているページ数など)

 

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