物理 攻略 Wiki
物理を盛り上げるためのファンサイトです。
ネタバレありで行きますので、ネタバレを気にする方はご注意下さい。
(ただいま編集は制限させていただいております)
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開始行:
#mathjax
>>[[「力学」の平原]]
*惑星の運動3
#br
**クエスト概要
ケプラーの第3法則が成り立つことを運動方程式から導きます。
#br
**クエスト発生条件
「[[惑星の運動2]]」をクリア後に選択可能になります。
#br
**攻略法
ケプラーの第3法則(調和法則)とは「惑星の公転周期 \( T ...
それは次のように表せます。
\[ T^2 \ =\ k \, a^3 \tag{1} \]
周期 \( T \) は惑星軌道の楕円の面積 \( S \) を面積速度 ...
楕円の面積は、長半径 \( a \) と短半径 \( b \) を使って次...
\[ S \ =\ \pi \, a\,b \tag{2} \]
すでに求めた惑星軌道の楕円の式は次のようなものでした。...
\[ r \ =\ \frac{l}{1+\varepsilon\,\cos(\theta+\delta)} \t...
\( \delta \) は楕円の軸の向きを決めるためのものですが、...
それぞれの長さの関係は次の図のようになっています。
#ref(惑星の運動3/ellipse.png,center)
長半径 \( a \) や短半径 \( b \) は次のように表すことが...
\[
\begin{align*}
a \ &=\ \frac{l}{1-\varepsilon^2} \tag{4} \\[3pt]
b \ &=\ \frac{l}{\sqrt{1-\varepsilon^2}} \tag{5}
\end{align*}
\]
これらは楕円の基本的な性質を知っていれば比較的簡単な計...
これらを使うことにより楕円の面積は次のように計算できます。
\[
\begin{align*}
S \ &=\ \pi \, \frac{l}{1-\varepsilon^2} \, \frac{l}{\sqr...
&=\ \frac{\pi\,l^2}{ (1-\varepsilon^2)^{3/2}} \tag{6}
\end{align*}
\]
これを面積速度 \( D \) で割ったものが周期 \( T \) とな...
\[ T \ =\ \frac{\pi\,l^2}{ D(1-\varepsilon^2)^{3/2}} \tag...
(1) 式に近付けるため、この両辺を 2 乗してみます。
\[
\begin{align*}
T^2 \ &=\ \frac{\pi^2 \,l^4}{ D^2 \, (1-\varepsilon^2)^3}...
&=\ \frac{\pi^2 \,l}{D^2} \, \frac{l^3}{(1-\varepsilon^2)...
&=\ \frac{\pi^2 \,l}{D^2} \, a^3 \tag{8}
\end{align*}
\]
意外にあっさりと (1) 式に似た形になってくれたのですが、...
まだ (1) 式の比例定数 \( k \) に相当する部分である \( \pi...
惑星によって軌道の大きさが違いますから \( l \) の値は定数...
ケプラーの第3法則の通りであれば、\( l \) と \( D^2 \) が...
そのために元の運動方程式にまでさかのぼってみましょう。
ニュートンの運動方程式を極座標に変換すると次のようになる...
\[
\begin{align*}
m\,\left( \ddot{r} \ -\ r\,\dot{\theta}^2 \right) \ &=\ -...
m\,\left( 2\,\dot{r}\,\dot{\theta} \ +\ r\,\ddot{\theta} ...
\end{align*}
\]
この内、(10) 式の方はまさに面積速度一定の法則を表してい...
\[ D \ =\ \frac{1}{2} r^2 \dot{\theta} \tag{11} \]
この式を
\[ \dot{\theta} \ =\ \frac{2D}{r^2} \tag{12} \]
と書き直して (9) 式に代入すると次のようになります。
\[ m\, \left( \ddot{r} \ -\ \frac{4\,D^2}{r^3} \right) \ ...
この右辺の \( -|f(r)| \) というのは今は太陽による万有引...
\[
\begin{align*}
m\,\left(\ddot{r} \ -\ \frac{4\,D^2}{r^3} \right) \ &=\ -...
\therefore\ \ddot{r} \ -\ \frac{4\,D^2}{r^3} \ &=\ - \fra...
\end{align*}
\]
あとは、この \( r \) のところに (3) 式を代入してやれば ...
(14) 式には \( r \) の 2 階微分が出てきますから (3) 式を...
まずは 1 階微分からです。
\[
\begin{align*}
\dot{r} \ &=\ \frac{l\,\varepsilon\,\sin(\theta+\delta)}{...
&=\ \frac{l\,\varepsilon\,\sin(\theta+\delta)}{\Big(1+\va...
&=\ \frac{l\,\varepsilon\,\sin(\theta+\delta)}{\Big(1+\va...
&=\ \frac{2\,D\,\varepsilon\,\sin(\theta+\delta)}{l} \tag...
\end{align*}
\]
もう一度微分します。
\[
\begin{align*}
\ddot{r} \ &=\ \frac{2\,D\,\varepsilon\,\cos(\theta+\delt...
&=\ \frac{2\,D\,\varepsilon\,\cos(\theta+\delta)}{l} \, \...
&=\ \frac{4\,D^2\,\varepsilon}{r^2\,l} \,\cos(\theta+\del...
&=\ \frac{4\,D^2\,\varepsilon}{r^2\,l} \,\frac{l-r}{r\,\v...
&=\ \frac{4\,D^2\,(l-r)}{r^3\,l} \\[5pt]
&=\ \frac{4\,D^2}{r^3} \ -\ \frac{4\,D^2}{r^2\,l} \tag{16}
\end{align*}
\]
準備が出来たのでこの結果を (14) 式に代入します。
\[
\require{cancel}
\begin{align*}
&\cancel{\frac{4\,D^2}{r^3}} \ -\ \frac{4\,D^2}{r^2\,l} \...
\therefore\ &-\ \frac{4\,D^2}{r^2\,l} \ =\ - \frac{GM}{r^...
\therefore\ &4\,D^2 \ =\ GM\,l \tag{17}
\end{align*}
\]
まさに望んでいた通りのものが得られました。
これで \( D^2 \) と \( l \) は比例していることが分かりま...
この結果を (8) 式に代入してやると、
\[ T^2 \ =\ \frac{4\pi^2}{GM} \, a^3 \tag{18} \]
となり、\( M \) は太陽の質量なので、太陽系の惑星の運動は...
#br
**参考資料
(要編集:ヒントが載っている魔導書ページへのリンク、記載...
#br
**コメント
#comment
終了行:
#mathjax
>>[[「力学」の平原]]
*惑星の運動3
#br
**クエスト概要
ケプラーの第3法則が成り立つことを運動方程式から導きます。
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**クエスト発生条件
「[[惑星の運動2]]」をクリア後に選択可能になります。
#br
**攻略法
ケプラーの第3法則(調和法則)とは「惑星の公転周期 \( T ...
それは次のように表せます。
\[ T^2 \ =\ k \, a^3 \tag{1} \]
周期 \( T \) は惑星軌道の楕円の面積 \( S \) を面積速度 ...
楕円の面積は、長半径 \( a \) と短半径 \( b \) を使って次...
\[ S \ =\ \pi \, a\,b \tag{2} \]
すでに求めた惑星軌道の楕円の式は次のようなものでした。...
\[ r \ =\ \frac{l}{1+\varepsilon\,\cos(\theta+\delta)} \t...
\( \delta \) は楕円の軸の向きを決めるためのものですが、...
それぞれの長さの関係は次の図のようになっています。
#ref(惑星の運動3/ellipse.png,center)
長半径 \( a \) や短半径 \( b \) は次のように表すことが...
\[
\begin{align*}
a \ &=\ \frac{l}{1-\varepsilon^2} \tag{4} \\[3pt]
b \ &=\ \frac{l}{\sqrt{1-\varepsilon^2}} \tag{5}
\end{align*}
\]
これらは楕円の基本的な性質を知っていれば比較的簡単な計...
これらを使うことにより楕円の面積は次のように計算できます。
\[
\begin{align*}
S \ &=\ \pi \, \frac{l}{1-\varepsilon^2} \, \frac{l}{\sqr...
&=\ \frac{\pi\,l^2}{ (1-\varepsilon^2)^{3/2}} \tag{6}
\end{align*}
\]
これを面積速度 \( D \) で割ったものが周期 \( T \) とな...
\[ T \ =\ \frac{\pi\,l^2}{ D(1-\varepsilon^2)^{3/2}} \tag...
(1) 式に近付けるため、この両辺を 2 乗してみます。
\[
\begin{align*}
T^2 \ &=\ \frac{\pi^2 \,l^4}{ D^2 \, (1-\varepsilon^2)^3}...
&=\ \frac{\pi^2 \,l}{D^2} \, \frac{l^3}{(1-\varepsilon^2)...
&=\ \frac{\pi^2 \,l}{D^2} \, a^3 \tag{8}
\end{align*}
\]
意外にあっさりと (1) 式に似た形になってくれたのですが、...
まだ (1) 式の比例定数 \( k \) に相当する部分である \( \pi...
惑星によって軌道の大きさが違いますから \( l \) の値は定数...
ケプラーの第3法則の通りであれば、\( l \) と \( D^2 \) が...
そのために元の運動方程式にまでさかのぼってみましょう。
ニュートンの運動方程式を極座標に変換すると次のようになる...
\[
\begin{align*}
m\,\left( \ddot{r} \ -\ r\,\dot{\theta}^2 \right) \ &=\ -...
m\,\left( 2\,\dot{r}\,\dot{\theta} \ +\ r\,\ddot{\theta} ...
\end{align*}
\]
この内、(10) 式の方はまさに面積速度一定の法則を表してい...
\[ D \ =\ \frac{1}{2} r^2 \dot{\theta} \tag{11} \]
この式を
\[ \dot{\theta} \ =\ \frac{2D}{r^2} \tag{12} \]
と書き直して (9) 式に代入すると次のようになります。
\[ m\, \left( \ddot{r} \ -\ \frac{4\,D^2}{r^3} \right) \ ...
この右辺の \( -|f(r)| \) というのは今は太陽による万有引...
\[
\begin{align*}
m\,\left(\ddot{r} \ -\ \frac{4\,D^2}{r^3} \right) \ &=\ -...
\therefore\ \ddot{r} \ -\ \frac{4\,D^2}{r^3} \ &=\ - \fra...
\end{align*}
\]
あとは、この \( r \) のところに (3) 式を代入してやれば ...
(14) 式には \( r \) の 2 階微分が出てきますから (3) 式を...
まずは 1 階微分からです。
\[
\begin{align*}
\dot{r} \ &=\ \frac{l\,\varepsilon\,\sin(\theta+\delta)}{...
&=\ \frac{l\,\varepsilon\,\sin(\theta+\delta)}{\Big(1+\va...
&=\ \frac{l\,\varepsilon\,\sin(\theta+\delta)}{\Big(1+\va...
&=\ \frac{2\,D\,\varepsilon\,\sin(\theta+\delta)}{l} \tag...
\end{align*}
\]
もう一度微分します。
\[
\begin{align*}
\ddot{r} \ &=\ \frac{2\,D\,\varepsilon\,\cos(\theta+\delt...
&=\ \frac{2\,D\,\varepsilon\,\cos(\theta+\delta)}{l} \, \...
&=\ \frac{4\,D^2\,\varepsilon}{r^2\,l} \,\cos(\theta+\del...
&=\ \frac{4\,D^2\,\varepsilon}{r^2\,l} \,\frac{l-r}{r\,\v...
&=\ \frac{4\,D^2\,(l-r)}{r^3\,l} \\[5pt]
&=\ \frac{4\,D^2}{r^3} \ -\ \frac{4\,D^2}{r^2\,l} \tag{16}
\end{align*}
\]
準備が出来たのでこの結果を (14) 式に代入します。
\[
\require{cancel}
\begin{align*}
&\cancel{\frac{4\,D^2}{r^3}} \ -\ \frac{4\,D^2}{r^2\,l} \...
\therefore\ &-\ \frac{4\,D^2}{r^2\,l} \ =\ - \frac{GM}{r^...
\therefore\ &4\,D^2 \ =\ GM\,l \tag{17}
\end{align*}
\]
まさに望んでいた通りのものが得られました。
これで \( D^2 \) と \( l \) は比例していることが分かりま...
この結果を (8) 式に代入してやると、
\[ T^2 \ =\ \frac{4\pi^2}{GM} \, a^3 \tag{18} \]
となり、\( M \) は太陽の質量なので、太陽系の惑星の運動は...
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**参考資料
(要編集:ヒントが載っている魔導書ページへのリンク、記載...
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**コメント
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