物理 攻略 Wiki
物理を盛り上げるためのファンサイトです。
ネタバレありで行きますので、ネタバレを気にする方はご注意下さい。
(ただいま編集は制限させていただいております)
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開始行:
#mathjax
>>[[「力学」の平原]]
*天体は質点とみなせる
#br
**クエスト概要
-ニュートンもこれが成り立つのかどうかで証明に悩んだという...
-地球の内部が中心部から球形にくり抜かれていれば内部の空間...
#br
**クエスト発生条件
[[万有引力]]をクリア後に選択可能になります。
かなり早いうちに攻略可能となりますが、難易度が高めな上に...
#br
**攻略法
3 次元の極座標では 3 つのパラメータ \( (r,\theta,\phi) ...
#ref(天体は質点とみなせる/calculus4c.png,center)
デカルト座標と極座標との関係は次のようになっています。
\[
\begin{align*}
x \ &=\ r \, \sin\theta \, \cos\phi \\
y \ &=\ r \, \sin\theta \, \sin\phi \tag{1} \\
z \ &=\ r \, \cos\theta
\end{align*}
\]
ある点 \( P(r,\theta,\phi) \) を始点にして、それぞれの...
この 3 辺で作られる微小な直方体の体積を次のように表すこと...
\[ \diff V \ =\ r^2 \sin \theta \diff r \diff \theta \dif...
#ref(天体は質点とみなせる/calculus4d.png,center)
大きな球体はこの微小な直方体を使って埋め尽くすことが出...
うまくパラメータの範囲を考えて微小体積を全て合計してやれ...
\[
\begin{align*}
V \ &=\ \int \diff V \\
&=\ \tint r^2 \sin \theta \diff r \diff \theta \diff \phi...
&=\ \int^R_0 r^2 \diff r \int_0^\pi \sin \theta \diff \th...
&=\ \frac{4}{3} \pi R^3 \tag{3}
\end{align*}
\]
天体の密度 \( \rho \) は内部まで一定ではありませんが、...
微小体積 \( \diff V \) と密度 \( \rho(r) \) の積を作れば...
\[ \diff M \ =\ \rho(r) \diff V \tag{4} \]
これを積分すれば、天体の全質量 \( M \) を求めることもで...
\[
\begin{align*}
M \ &=\ \int \diff M \\
&=\ \int \rho(r) \diff V \\
&=\ \tint \rho(r) \, r^2 \sin \theta \diff r \diff \theta...
&=\ \int_0^R \rho(r)\, r^2 \diff r \ \int_0^\pi \sin \the...
&=\ 4\pi \, \int_0^R \rho(r)\, r^2 \diff r \tag{5}
\end{align*}
\]
しかし密度 \( \rho(r) \) が具体的に定まっていないのでこ...
この (5) 式は後で使うことになります。
さて、この天体の中心から距離 \( s \) だけ離れたところに...
そのためには天体を構成する微小体積 \( \diff V \) が持つ質...
\[
\begin{align*}
\diff F \ &=\ -G \frac{m \, \diff M}{d^2} \\[3pt]
&=\ -G \frac{m \, \rho(r) \diff V}{d^2} \tag{6}
\end{align*}
\]
ここで使った \( d \) は微小質量 \( \diff M \) と質点 \(...
今からそれを具体的に求めてみましょう。
この質点 \( m \) をデカルト座標の \( (0,0,s) \) の点に置...
それぞれの微小質量 \( \diff M \) がデカルト座標 \( (x,y,z...
\[
\begin{align*}
d^2 \ &=\ x^2 + y^2 + (z - s)^2 \\
&=\ x^2 + y^2 + z^2 - 2sz + s^2 \\
&=\ r^2 - 2sz + s^2 \tag{7}
\end{align*}
\]
ここに (1) 式を使えば (7) 式に含まれている \( z \) を極...
\[ d \ =\ \sqrt{r^2+s^2 - 2s r\,\cos\theta } \tag{8} \]
質点 \( m \) をわざわざ \( z \) 軸上に置いたのは、実は...
なるべく単純な形にしておいたほうが後の計算が楽になるから...
さて、これで微小な力の大きさ \( \diff F \) を求めること...
それぞれの微小質量からの力はそれぞれに向きが違うので、力...
そのためには成分ごとに分けて計算しなければなりません。
ところが今、質点は \( z \) 軸上に置いてあり、天体の形は \...
合計の力はまっすぐ \( z \) 軸の上に乗るような方向を向いて...
そこで、\( z \) 軸成分だけを求めて合計してやればいいわけ...
\( \diff M \) と \( m \) との直線距離が \( d \) で、そ...
\[
\begin{align*}
\diff F_z \ &=\ -G \, \frac{m \, \rho(r) \diff V}{d^2} \c...
&=\ -G \, \frac{m \, \rho(r) \diff V}{r^2+s^2 - 2s r\,\co...
&=\ -G\,m \, \frac{\rho(r) \, (s-r\,\cos\theta)}{(r^2+s^2...
&=\ -G\,m \, \frac{\rho(r) \, (s-r\,\cos\theta)}{(r^2+s^2...
&=\ -G\,m \, \frac{\sin\theta \, (s-r\,\cos\theta)}{(r^2+...
\end{align*}
\]
あとはこれを積分してやるだけです。
\[ F_z \ =\ -G\,m \tint \frac{\sin\theta \, (s-r\,\cos\th...
とは言ったものの簡単ではありません。
\( \phi \) についての積分は独立しているのですぐに計算でき...
一方の変数で積分してからその結果を残りの変数で積分してや...
\( \rho(r) \) が具体的に定まっていないので \( r \) での積...
式変形がややこしくなるので、\( \theta \) での積分に関係の...
この計算は部分積分を使えばうまく行くということを知ってい...
\[
\begin{align*}
&\int^\pi_0 \frac{\sin\theta}{(r^2+s^2 - 2s r\,\cos\theta...
=\ &\left[ -\frac{1}{sr} \, \frac{1}{\sqrt{r^2+s^2 - 2s r...
=\ &-\frac{1}{sr} \left[ \frac{s-r\,\cos\theta}{\sqrt{r^2...
=\ &-\frac{1}{sr} \left[ \frac{s-r\,\cos\theta}{\sqrt{r^2...
=\ &-\frac{1}{sr} \left( \frac{s+r}{\sqrt{r^2+s^2 + 2s r}...
=\ &-\frac{1}{sr} \left( \frac{s+r}{\sqrt{(r+s)^2}} - \fr...
\end{align*}
\]
この根号を外すときに少し注意が必要です。
根号の中が 2 乗になっているので正の値であることは保証され...
根号を外したときにも正の値になるようにしておかなくてはな...
今、質点 \( m \) を置いた地点は天体の外側にあるので、\( s...
よって、\( \sqrt{(r-s)^2} \) と書かれている部分は \( (r-s...
\[
\begin{align*}
=\ &-\frac{1}{sr} \left( \frac{s+r}{s+r} - \frac{s-r}{s-r...
=\ &-\frac{1}{sr} \left( 1 - 1 \right) \ +\ \frac{1}{s^2 ...
=\ &\frac{2}{s^2} \tag{12}
\end{align*}
\]
この結果を (10) 式に戻してやりましょう。
\[
\begin{align*}
F_z \ &=\ -G\,m \, \frac{2}{s^2} \int_0^R \rho(r)\, r^2 \...
&=\ -G\,m \, \frac{4\pi}{s^2} \int_0^R \rho(r)\, r^2 \dif...
\end{align*}
\]
ここで (5) 式を当てはめてやると、積分は天体の全質量 \( ...
\[ F_z \ =\ -G \frac{Mm}{s^2} \tag{14} \]
こうして、天体の質量分布が球対称であるような場合には、...
ついでですから、質点 \( m \) が天体の内部にある場合につ...
この場合、天体の微小質量 \( \diff M \) の位置によっては、...
原点を中心にした半径 \( s \) の球の外側に位置する微小質量...
この場合には (11) 式の根号を外す時に正の値になるようにす...
\[
\begin{align*}
(11)式 \ &=\ -\frac{1}{sr} \left( \frac{s+r}{s+r} - \frac...
&=\ -\frac{1}{sr} \left( 1 - (-1) \right) \ +\ \frac{1}{s...
&=\ -\frac{2}{sr} \ +\ \frac{2}{sr} \\
&=\ 0 \tag{15}
\end{align*}
\]
きれいに 0 になってしまいました。
(10) 式に戻って計算する時に、\( r>s \) の条件を満たす部分...
それより深いところに位置する球体領域からのみ引力を受ける...
これは質点 \( m \) が置かれた位置より外側の球殻からの引...
もし天体の内部が中心部からきれいに球形にくり抜かれていれ...
#br
**参考資料
(要編集:ヒントが載っている魔導書ページへのリンク、記載...
#br
**コメント
#comment
終了行:
#mathjax
>>[[「力学」の平原]]
*天体は質点とみなせる
#br
**クエスト概要
-ニュートンもこれが成り立つのかどうかで証明に悩んだという...
-地球の内部が中心部から球形にくり抜かれていれば内部の空間...
#br
**クエスト発生条件
[[万有引力]]をクリア後に選択可能になります。
かなり早いうちに攻略可能となりますが、難易度が高めな上に...
#br
**攻略法
3 次元の極座標では 3 つのパラメータ \( (r,\theta,\phi) ...
#ref(天体は質点とみなせる/calculus4c.png,center)
デカルト座標と極座標との関係は次のようになっています。
\[
\begin{align*}
x \ &=\ r \, \sin\theta \, \cos\phi \\
y \ &=\ r \, \sin\theta \, \sin\phi \tag{1} \\
z \ &=\ r \, \cos\theta
\end{align*}
\]
ある点 \( P(r,\theta,\phi) \) を始点にして、それぞれの...
この 3 辺で作られる微小な直方体の体積を次のように表すこと...
\[ \diff V \ =\ r^2 \sin \theta \diff r \diff \theta \dif...
#ref(天体は質点とみなせる/calculus4d.png,center)
大きな球体はこの微小な直方体を使って埋め尽くすことが出...
うまくパラメータの範囲を考えて微小体積を全て合計してやれ...
\[
\begin{align*}
V \ &=\ \int \diff V \\
&=\ \tint r^2 \sin \theta \diff r \diff \theta \diff \phi...
&=\ \int^R_0 r^2 \diff r \int_0^\pi \sin \theta \diff \th...
&=\ \frac{4}{3} \pi R^3 \tag{3}
\end{align*}
\]
天体の密度 \( \rho \) は内部まで一定ではありませんが、...
微小体積 \( \diff V \) と密度 \( \rho(r) \) の積を作れば...
\[ \diff M \ =\ \rho(r) \diff V \tag{4} \]
これを積分すれば、天体の全質量 \( M \) を求めることもで...
\[
\begin{align*}
M \ &=\ \int \diff M \\
&=\ \int \rho(r) \diff V \\
&=\ \tint \rho(r) \, r^2 \sin \theta \diff r \diff \theta...
&=\ \int_0^R \rho(r)\, r^2 \diff r \ \int_0^\pi \sin \the...
&=\ 4\pi \, \int_0^R \rho(r)\, r^2 \diff r \tag{5}
\end{align*}
\]
しかし密度 \( \rho(r) \) が具体的に定まっていないのでこ...
この (5) 式は後で使うことになります。
さて、この天体の中心から距離 \( s \) だけ離れたところに...
そのためには天体を構成する微小体積 \( \diff V \) が持つ質...
\[
\begin{align*}
\diff F \ &=\ -G \frac{m \, \diff M}{d^2} \\[3pt]
&=\ -G \frac{m \, \rho(r) \diff V}{d^2} \tag{6}
\end{align*}
\]
ここで使った \( d \) は微小質量 \( \diff M \) と質点 \(...
今からそれを具体的に求めてみましょう。
この質点 \( m \) をデカルト座標の \( (0,0,s) \) の点に置...
それぞれの微小質量 \( \diff M \) がデカルト座標 \( (x,y,z...
\[
\begin{align*}
d^2 \ &=\ x^2 + y^2 + (z - s)^2 \\
&=\ x^2 + y^2 + z^2 - 2sz + s^2 \\
&=\ r^2 - 2sz + s^2 \tag{7}
\end{align*}
\]
ここに (1) 式を使えば (7) 式に含まれている \( z \) を極...
\[ d \ =\ \sqrt{r^2+s^2 - 2s r\,\cos\theta } \tag{8} \]
質点 \( m \) をわざわざ \( z \) 軸上に置いたのは、実は...
なるべく単純な形にしておいたほうが後の計算が楽になるから...
さて、これで微小な力の大きさ \( \diff F \) を求めること...
それぞれの微小質量からの力はそれぞれに向きが違うので、力...
そのためには成分ごとに分けて計算しなければなりません。
ところが今、質点は \( z \) 軸上に置いてあり、天体の形は \...
合計の力はまっすぐ \( z \) 軸の上に乗るような方向を向いて...
そこで、\( z \) 軸成分だけを求めて合計してやればいいわけ...
\( \diff M \) と \( m \) との直線距離が \( d \) で、そ...
\[
\begin{align*}
\diff F_z \ &=\ -G \, \frac{m \, \rho(r) \diff V}{d^2} \c...
&=\ -G \, \frac{m \, \rho(r) \diff V}{r^2+s^2 - 2s r\,\co...
&=\ -G\,m \, \frac{\rho(r) \, (s-r\,\cos\theta)}{(r^2+s^2...
&=\ -G\,m \, \frac{\rho(r) \, (s-r\,\cos\theta)}{(r^2+s^2...
&=\ -G\,m \, \frac{\sin\theta \, (s-r\,\cos\theta)}{(r^2+...
\end{align*}
\]
あとはこれを積分してやるだけです。
\[ F_z \ =\ -G\,m \tint \frac{\sin\theta \, (s-r\,\cos\th...
とは言ったものの簡単ではありません。
\( \phi \) についての積分は独立しているのですぐに計算でき...
一方の変数で積分してからその結果を残りの変数で積分してや...
\( \rho(r) \) が具体的に定まっていないので \( r \) での積...
式変形がややこしくなるので、\( \theta \) での積分に関係の...
この計算は部分積分を使えばうまく行くということを知ってい...
\[
\begin{align*}
&\int^\pi_0 \frac{\sin\theta}{(r^2+s^2 - 2s r\,\cos\theta...
=\ &\left[ -\frac{1}{sr} \, \frac{1}{\sqrt{r^2+s^2 - 2s r...
=\ &-\frac{1}{sr} \left[ \frac{s-r\,\cos\theta}{\sqrt{r^2...
=\ &-\frac{1}{sr} \left[ \frac{s-r\,\cos\theta}{\sqrt{r^2...
=\ &-\frac{1}{sr} \left( \frac{s+r}{\sqrt{r^2+s^2 + 2s r}...
=\ &-\frac{1}{sr} \left( \frac{s+r}{\sqrt{(r+s)^2}} - \fr...
\end{align*}
\]
この根号を外すときに少し注意が必要です。
根号の中が 2 乗になっているので正の値であることは保証され...
根号を外したときにも正の値になるようにしておかなくてはな...
今、質点 \( m \) を置いた地点は天体の外側にあるので、\( s...
よって、\( \sqrt{(r-s)^2} \) と書かれている部分は \( (r-s...
\[
\begin{align*}
=\ &-\frac{1}{sr} \left( \frac{s+r}{s+r} - \frac{s-r}{s-r...
=\ &-\frac{1}{sr} \left( 1 - 1 \right) \ +\ \frac{1}{s^2 ...
=\ &\frac{2}{s^2} \tag{12}
\end{align*}
\]
この結果を (10) 式に戻してやりましょう。
\[
\begin{align*}
F_z \ &=\ -G\,m \, \frac{2}{s^2} \int_0^R \rho(r)\, r^2 \...
&=\ -G\,m \, \frac{4\pi}{s^2} \int_0^R \rho(r)\, r^2 \dif...
\end{align*}
\]
ここで (5) 式を当てはめてやると、積分は天体の全質量 \( ...
\[ F_z \ =\ -G \frac{Mm}{s^2} \tag{14} \]
こうして、天体の質量分布が球対称であるような場合には、...
ついでですから、質点 \( m \) が天体の内部にある場合につ...
この場合、天体の微小質量 \( \diff M \) の位置によっては、...
原点を中心にした半径 \( s \) の球の外側に位置する微小質量...
この場合には (11) 式の根号を外す時に正の値になるようにす...
\[
\begin{align*}
(11)式 \ &=\ -\frac{1}{sr} \left( \frac{s+r}{s+r} - \frac...
&=\ -\frac{1}{sr} \left( 1 - (-1) \right) \ +\ \frac{1}{s...
&=\ -\frac{2}{sr} \ +\ \frac{2}{sr} \\
&=\ 0 \tag{15}
\end{align*}
\]
きれいに 0 になってしまいました。
(10) 式に戻って計算する時に、\( r>s \) の条件を満たす部分...
それより深いところに位置する球体領域からのみ引力を受ける...
これは質点 \( m \) が置かれた位置より外側の球殻からの引...
もし天体の内部が中心部からきれいに球形にくり抜かれていれ...
#br
**参考資料
(要編集:ヒントが載っている魔導書ページへのリンク、記載...
#br
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