物理 攻略 Wiki
物理を盛り上げるためのファンサイトです。
ネタバレありで行きますので、ネタバレを気にする方はご注意下さい。
(ただいま編集は制限させていただいております)
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開始行:
#mathjax
>>[[「力学」の平原]]
*エネルギー保存則を導く
#br
**クエスト概要
ニュートン力学の体系内には運動量の他にも保存する量があ...
今回はそれを最短ルートで導いてみます。
#br
**クエスト発生条件
[[運動量保存則]]をクリア後に選択可能になります。
#br
**攻略法
まずニュートンの運動方程式を用意します。
\[ m \dif{v}{t} \ =\ F \tag{1} \]
この後の計算の都合のために速度 \( v \) を使って表してい...
次にこの両辺に速度 \( v \) を掛けてやります。
\[ m \, v \, \dif{v}{t} \ =\ F \, v \tag{2} \]
なぜこのようなことをするのか、この等式自体にどういう意...
数学的に無理のない式変形によって得られた関係式は、
人間が下手な思い付きで理屈をこね回して作った式よりはよっ...
昔の人々の試行錯誤の結果としてたどり着いた関係式をニュー...
この (2) 式の両辺を時間 \( t \) で積分してやると次の式が...
\[ \frac{1}{2} m\, v^2 \ =\ \int F \, \diff x \ +\ C \tag...
この (2) 式から (3) 式への変形は微積分の扱いに慣れてい...
初めて力学を学び始めたほとんどの人にとっては難しいと思い...
まず左辺から考えてみましょう。
(2) 式の左辺をどう積分したら (3) 式のようになるのかを考え...
このような経験を繰り返すことで、(2) 式を見て即座に (3) 式...
(3) 式の左辺に含まれている \( v \) は時間の関数 \( v(t) \...
このようなものを微分するときには高校の数学でも習う「合成...
まず全体を \( v \) で微分してやって、次に \( v \) を \( t...
(2) 式の左辺を見てやると、確かにそのような計算をしたのと...
次に右辺について考えてみましょう。
こちらも左辺と同じように、(3) 式を微分して (2) 式になるこ...
\( \int F \diff x \) というのは \( F(x) \) を不定積分した...
つまり、これをまず \( x \) で微分してやると \( F \) に戻...
しかし今は全体を \( t \) で微分しようとしているのですから...
\( x \) を \( t \) で微分したものというのは \( v \) のこ...
積分定数の \( C \) は微分した時に消えてなくなります。
さて、実は上で行った (2) 式から (3) 式への変形には大き...
それは、いつの間にか、力 \( F \) が物体の位置 \( x \) の...
力は物体の位置だけで決まるようなものばかりではありません。
時間経過によって勝手に変化するような場合もありますし、物...
例えば空気抵抗は物体の速度によって力の大きさや向きが変わ...
地面との摩擦力の大きさは速度によってはあまり変わりません...
無理やり振動的な力 \( F(t) \) を与えて物体を揺さぶってや...
そういう色んな場合については後で考えることにして、今回...
次に (3) 式にある積分定数 \( C \) がどう表せるかを決め...
まず、\( F(x) \) の不定積分を \( G(x) \) と表すことにする...
\[ \frac{1}{2} m\, v^2 \ =\ G(x) \ +\ C \tag{4} \]
そして、ある時刻、例えば \( t=0 \) において、物体の速度...
\[ C \ =\ \frac{1}{2} m\, v\sub{0}^2 \ -\ G(x\sub{0}) \ta...
が得られますので、これを (4) 式に戻してやると、次のように...
\[ \frac{1}{2} m\, v^2 \ -\ \frac{1}{2} m\, v\sub{0}^2 \ ...
つまり、速度によって決まる何らかの量である \( \frac{1}{...
あるいは項の入れ替えをして次のように書き直した方が良いの...
\[ \frac{1}{2} m\, v^2 \ -\ G(x) \ =\ \ \frac{1}{2} m\, v...
こうしておけば左辺と右辺は同じ形になります。
右辺は初期状態の何らかの量を表し、左辺は任意の時刻の何ら...
つまり、それはいつまで経っても変わらない量であることが分...
そろそろこれらの量にちゃんと名前を付けておきたいところで...
\[ \frac{1}{2} m\, v^2 \ +\ V(x) \ =\ \ \frac{1}{2} m\, v...
この左辺第 1 項を「&color(red){運動エネルギー};」と呼び...
運動エネルギーは物体の動きを見ていればその大小がイメージ...
(実は英語では位置エネルギーのことをポテンシャルエネルギ...
運動エネルギーと位置エネルギーを合わせたものを「&color(re...
これらの用語を使えば、今までの話は言葉で分かりやすく表...
運動エネルギーの変化は位置エネルギーの変化に等しく、運動...
あるいは「力学的エネルギーは変化せず常に一定のままである...
この法則を「&color(red){エネルギー保存則};」と呼びます。
位置エネルギーの定義をもう少しはっきりさせておくことに...
先ほどまでの議論では力 \( F(x) \) の不定積分に物体の位置...
\[ V(x) \ =\ - \int^x F(x) \diff x \tag{9} \]
運動エネルギーの方は物体が静止しているときに 0 になるよ...
実際にこの法則を使うときには位置エネルギーの変化分にだけ...
あるいは、どこかの地点 \( x_s \) を勝手に基準点として決め...
そのようにしたい場合には次のように定積分を使って定義しま...
\[ V(x) \ =\ - \int^x_{x_s} F(x) \diff x \tag{10} \]
この定義でも (8) 式は問題なく成り立ちます。
この定義を使えば、基準点での位置エネルギーを \( V(x_s) = ...
これによって少しイメージしやすくなるかもしれません。
今回は、力が物体の位置によってのみ決まるような特別な場...
ところが現実の場面で物体に働く力というのはそのように表せ...
わざわざ「エネルギー」という言葉を作ってまで現実の問題に...
現実の世界には、摩擦によって失われる熱エネルギーや音や振...
エネルギーの概念を確立するのに時間がかかったのは、それら...
今回の話に出てきた位置エネルギーは他の形態のエネルギー...
#br
**参考資料
(要編集:ヒントが載っている魔導書ページへのリンク、記載...
#br
**コメント
- 今の説明では、力Fが位置の関数ならば位置エネルギーが定義...
- 一次元であれば問題はないですが -- &new{2019-07-19 (金)...
#comment
終了行:
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>>[[「力学」の平原]]
*エネルギー保存則を導く
#br
**クエスト概要
ニュートン力学の体系内には運動量の他にも保存する量があ...
今回はそれを最短ルートで導いてみます。
#br
**クエスト発生条件
[[運動量保存則]]をクリア後に選択可能になります。
#br
**攻略法
まずニュートンの運動方程式を用意します。
\[ m \dif{v}{t} \ =\ F \tag{1} \]
この後の計算の都合のために速度 \( v \) を使って表してい...
次にこの両辺に速度 \( v \) を掛けてやります。
\[ m \, v \, \dif{v}{t} \ =\ F \, v \tag{2} \]
なぜこのようなことをするのか、この等式自体にどういう意...
数学的に無理のない式変形によって得られた関係式は、
人間が下手な思い付きで理屈をこね回して作った式よりはよっ...
昔の人々の試行錯誤の結果としてたどり着いた関係式をニュー...
この (2) 式の両辺を時間 \( t \) で積分してやると次の式が...
\[ \frac{1}{2} m\, v^2 \ =\ \int F \, \diff x \ +\ C \tag...
この (2) 式から (3) 式への変形は微積分の扱いに慣れてい...
初めて力学を学び始めたほとんどの人にとっては難しいと思い...
まず左辺から考えてみましょう。
(2) 式の左辺をどう積分したら (3) 式のようになるのかを考え...
このような経験を繰り返すことで、(2) 式を見て即座に (3) 式...
(3) 式の左辺に含まれている \( v \) は時間の関数 \( v(t) \...
このようなものを微分するときには高校の数学でも習う「合成...
まず全体を \( v \) で微分してやって、次に \( v \) を \( t...
(2) 式の左辺を見てやると、確かにそのような計算をしたのと...
次に右辺について考えてみましょう。
こちらも左辺と同じように、(3) 式を微分して (2) 式になるこ...
\( \int F \diff x \) というのは \( F(x) \) を不定積分した...
つまり、これをまず \( x \) で微分してやると \( F \) に戻...
しかし今は全体を \( t \) で微分しようとしているのですから...
\( x \) を \( t \) で微分したものというのは \( v \) のこ...
積分定数の \( C \) は微分した時に消えてなくなります。
さて、実は上で行った (2) 式から (3) 式への変形には大き...
それは、いつの間にか、力 \( F \) が物体の位置 \( x \) の...
力は物体の位置だけで決まるようなものばかりではありません。
時間経過によって勝手に変化するような場合もありますし、物...
例えば空気抵抗は物体の速度によって力の大きさや向きが変わ...
地面との摩擦力の大きさは速度によってはあまり変わりません...
無理やり振動的な力 \( F(t) \) を与えて物体を揺さぶってや...
そういう色んな場合については後で考えることにして、今回...
次に (3) 式にある積分定数 \( C \) がどう表せるかを決め...
まず、\( F(x) \) の不定積分を \( G(x) \) と表すことにする...
\[ \frac{1}{2} m\, v^2 \ =\ G(x) \ +\ C \tag{4} \]
そして、ある時刻、例えば \( t=0 \) において、物体の速度...
\[ C \ =\ \frac{1}{2} m\, v\sub{0}^2 \ -\ G(x\sub{0}) \ta...
が得られますので、これを (4) 式に戻してやると、次のように...
\[ \frac{1}{2} m\, v^2 \ -\ \frac{1}{2} m\, v\sub{0}^2 \ ...
つまり、速度によって決まる何らかの量である \( \frac{1}{...
あるいは項の入れ替えをして次のように書き直した方が良いの...
\[ \frac{1}{2} m\, v^2 \ -\ G(x) \ =\ \ \frac{1}{2} m\, v...
こうしておけば左辺と右辺は同じ形になります。
右辺は初期状態の何らかの量を表し、左辺は任意の時刻の何ら...
つまり、それはいつまで経っても変わらない量であることが分...
そろそろこれらの量にちゃんと名前を付けておきたいところで...
\[ \frac{1}{2} m\, v^2 \ +\ V(x) \ =\ \ \frac{1}{2} m\, v...
この左辺第 1 項を「&color(red){運動エネルギー};」と呼び...
運動エネルギーは物体の動きを見ていればその大小がイメージ...
(実は英語では位置エネルギーのことをポテンシャルエネルギ...
運動エネルギーと位置エネルギーを合わせたものを「&color(re...
これらの用語を使えば、今までの話は言葉で分かりやすく表...
運動エネルギーの変化は位置エネルギーの変化に等しく、運動...
あるいは「力学的エネルギーは変化せず常に一定のままである...
この法則を「&color(red){エネルギー保存則};」と呼びます。
位置エネルギーの定義をもう少しはっきりさせておくことに...
先ほどまでの議論では力 \( F(x) \) の不定積分に物体の位置...
\[ V(x) \ =\ - \int^x F(x) \diff x \tag{9} \]
運動エネルギーの方は物体が静止しているときに 0 になるよ...
実際にこの法則を使うときには位置エネルギーの変化分にだけ...
あるいは、どこかの地点 \( x_s \) を勝手に基準点として決め...
そのようにしたい場合には次のように定積分を使って定義しま...
\[ V(x) \ =\ - \int^x_{x_s} F(x) \diff x \tag{10} \]
この定義でも (8) 式は問題なく成り立ちます。
この定義を使えば、基準点での位置エネルギーを \( V(x_s) = ...
これによって少しイメージしやすくなるかもしれません。
今回は、力が物体の位置によってのみ決まるような特別な場...
ところが現実の場面で物体に働く力というのはそのように表せ...
わざわざ「エネルギー」という言葉を作ってまで現実の問題に...
現実の世界には、摩擦によって失われる熱エネルギーや音や振...
エネルギーの概念を確立するのに時間がかかったのは、それら...
今回の話に出てきた位置エネルギーは他の形態のエネルギー...
#br
**参考資料
(要編集:ヒントが載っている魔導書ページへのリンク、記載...
#br
**コメント
- 今の説明では、力Fが位置の関数ならば位置エネルギーが定義...
- 一次元であれば問題はないですが -- &new{2019-07-19 (金)...
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