物理を盛り上げるためのファンサイトです。
ネタバレありで行きますので、ネタバレを気にする方はご注意下さい。
(ただいま編集は制限させていただいております)






#author("2018-02-02T17:35:55+09:00","","")
#author("2019-08-17T06:20:50+00:00","default:EMAN","EMAN")
*「光学」の洞窟

#br

**情景
[[「電磁気学」の工場]]の奥にある、まっくらやみの洞穴です。
最近は工場の地下通路から洞窟に入るルートがよく知られていますが、実は洞窟そのものは工場よりずっと古く、様々な分野のNPCの思索の場所となってきました。

地下4階まである階層的なダンジョンとなっており、下層ほど高度な魔術スキルが手に入るとされています。基本的に、後になって手に入るスキルは従来のスキルの上位互換となっていますが、「牛刀をもって鶏を裂く」のは大変です。クエストに必要十分なスキルを選ぶことが重要です。

最近のアップデートにより、レアアイテムだった「レーザー」が比較的容易に入手できるようになりました。さまざまな実験に便利なので、入手したら積極的に使っていきたいところです。

***地下1階: 「幾何光学」のトンネル
真っ暗なトンネルですが、ところどころに洞窟の切れ目から星空が覗く一角があります。
かつて[[「力学」の平原]]のNPC達が星々を眺めながら思索に耽っていたとされています。

このフロアでは、光とは「直進する何か」であると考えます。光の正体はまだ謎に包まれていますが、「直進・反射・屈折」の魔術スキルを用いて光の振る舞いを記述していきます。

***地下2階: 「波動光学」の鍾乳洞
天井から垂れ下がる鍾乳石が、天然の格子模様を生み出しています。この鍾乳洞の入り口で[[「力学」の平原]]のNPC達が光の正体について激論を戦わせていたと言われています。

このフロアでは、光とは「何らかの波」であると考えます。いったい何の波なのかは依然よくわかりませんが、光の正体の一端をつかむことにより「回折」や「干渉」の魔術スキルを手に入れることができます。

***地下3階: 「電磁光学」の地下遺跡
地下通路で[[「電磁気学」の工場]]につながっているとされています。

このフロアでは、光とは「電場と磁場の波」であると考えます。光が横波であることが判明し、魔術スキル「偏光」が手に入ります。


***地下4階: 「量子光学」の地底湖
[[「量子力学」の谷]]を流れる川の水が流れ着く地底湖です.この冒険世界に新たな普遍定数hをもたらした伝説的プレイヤーたちのなかにも、無名時代に、ここでよく修行していた者がいるという噂があります。

このフロアでは、光とは「波であり粒子」であると考えます.光の伝わり方だけを考えてきたこれまでのフロアと異なり、光と物質との相互作用を扱うことができます。

&br;
#br



**少し真面目な解説
光学は、長い歴史を持ちますが、現代ではふつう、マクスウェル方程式から導かれる放射場の有用な近似理論として、理解されています。しかしながら、基礎物理学の理解のためには、単なる有用な近似理論という以上の意味を持ちます。ニュートン力学からハミルトンの解析力学への発展、そしてそこから、ドブロイやシュレディンガーの波動力学が提案される過程を納得するためには、幾何光学や、波動光学の理解は、有用です。
#br
また、古典電磁場の単一モード(与えられた境界条件下で存在できる様々な波のうちから1つ選び出したもの)の時間依存部分は、古典的調和振動子のように(複数モードの重ね合わせのときは、調和振動子の集まりのように)時間発展することから、調和振動子の量子化を真似ると、電磁場が量子化できることになっています。調和振動子のエネルギー固有値は、とびとび、かつ、等間隔、ですので、観測されるエネルギーはとびとびの値、つまり粒子のように解釈できます。あるモードの光の強度はいろいろな値を取れることが実験的にわかっているので、光の粒子は、同じモードに幾つでも存在できるタイプの粒子(ボソン)であると考えられています。
#br

**クエスト
&size(14){([[新たなクエストページの追加]])};

|CENTER:クエスト名|CENTER:標準クリア時間|CENTER:難易度|h
|[[幾何光学を真空中のマクスウェル方程式の波長が非常に短いとする近似として理解する]]|300分|&level(1);|
|[[スカラー波動光学を用いて有限開口による回折現象を理解する]]|300分|&level(1);|
|[[フェルマーの原理によって、直進、反射、屈折を理解する]]|3分|&level(1);|
|[[幾何光学による結像理論の理解]]|300分|&level(2);|
|[[波動光学による結像理論の理解]]|300分|&level(3);|
|[[解析幾何光学(ハミルトン光学)の理解]]|300分|&level(4);|
#br
**少し真面目な解説
光学は、長い歴史を持ちますが、現代ではふつう、マクスウェル方程式から導かれる放射場の有用な近似理論として、理解されています。しかしながら、基礎物理学の理解のためには、単なる有用な近似理論という以上の意味を持ちます。ニュートン力学からハミルトンの解析力学への発展、そしてそこから、ドブロイやシュレディンガーの波動力学が提案される過程を納得するためには、幾何光学や、波動光学の理解は、有用です。
#br
また、古典電磁場の単一モード(与えられた境界条件下で存在できる様々な波のうちから1つ選び出したもの)の時間依存部分は、古典的調和振動子のように(複数モードの重ね合わせのときは、調和振動子の集まりのように)時間発展することから、調和振動子の量子化を真似ると、電磁場が量子化できることになっています。調和振動子のエネルギー固有値は、とびとび、かつ、等間隔、ですので、観測されるエネルギーはとびとびの値、つまり粒子のように解釈できます。あるモードの光の強度はいろいろな値を取れることが実験的にわかっているので、光の粒子は、同じモードに幾つでも存在できるタイプの粒子(ボソン)であると考えられています。
#br

**コメント
- 「情景」にいろいろ書きすぎてしまった気もする... --  &new{2018-01-25 (木) 20:58:39};
- 良いと思いますよ!笑 -- 774 &new{2018-01-25 (木) 22:37:14};
- 光学のページいいね!ヒントの散りばめかたが魅力的で思わず勉強したくなる。それでいてちゃんとRPGに落とし込んでいるしセンスいいなーー --  &new{2018-01-28 (日) 15:57:27};
-  光学のページ、凄まじく充実しててすごい -- Micelle &new{2018-02-02 (金) 17:35:55};

#comment

トップ   編集 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS