>>「力学」の平原
物理で標準的に使われる単位系について学びます。
ついでに力の大きさを表す単位の定義も出てきます。
力学ぶらり旅(その3)をクリア後に選択可能になります。
現代の物理学の多くの分野では MKS 単位系を採用しています。 これは距離の単位として [m](メートル)を、 質量の単位として [kg](キログラム)を、 時間の単位として [s](秒)を使うという決めごとで、MKS はそれぞれの単位の頭文字です。
力学分野に出てくる量はどれもこれら 3 つの基本的な量の組み合わせで表されます。 例えば速度は微小時間とその間に物体が移動する微小距離の比なので、その単位は [m/s](メートル毎秒)と表せます。 また、加速度は速度が時間的に変化する割合を表しているので、その単位は [m/s2](メートル毎秒毎秒)と表せます。 力は質量と加速度の積で表される量なので、その単位は [kg⋅m/s2](キログラムメートル毎秒毎秒)と表してもいいのですが、 長くなりすぎて面倒なので、代わりに [N](ニュートン)という単位を使います。
1 [N] は、1 [kg] の物体を 1 [s] の間に 1 [m/s] にまで加速する力であると定義されます。
国際単位系(SI)は MKS 単位系を拡張して作られたものなのでほぼ同じ意味です。 「SI単位系」という表記は良く見られますが、「SI」だけで国際単位系を意味している略称なので重複表現になってしまっています。 「SI単位」と書くのは「国際単位系で定められた単位」という意味なので何の問題もありません。
MKS 単位系が普及する以前は cgs 単位系もよく使われていました。 これは距離の単位として「センチメートル」[cm] を、 質量の単位として「グラム」[g] を、 時間の単位として「秒」[s] を使うという決めごとです。 古い教科書ではたまに見かけますし、一部の研究分野では今でも使われていたりします。 力の単位が「ダイン」だったり、エネルギーの単位が「エルグ」だったりします。
(要編集:ヒントが載っている魔導書ページへのリンク、記載されているページ数など)