>>「力学」の平原
ばねに繋がった物体の運動を考えます。
自由落下をクリア後に選択可能になります。
ばねを元々の自然な長さから長さ \( x \) だけ引き伸ばすと、\( x \) に比例した大きさの力で元に戻ろうとします。 逆に自然な長さから押し縮めたときにも、縮めた長さ \( x \) に比例した力で元に戻ろうとします。 伸縮させた方向と力の向きが逆なので、次のような一つの式で表現できます。
\[ F \ =\ -k x \tag{1} \]
これを「フックの法則」と呼びます。 比例定数 \( k \) は「ばね定数」と呼ばれ、ばねの強さを表しています。
現実のばねではこの法則が厳密に成り立っているわけではありませんが、 変位 \( |x| \) が小さいうちはかなり正確に成り立ちます。 ちぎれるほどひどく引き伸ばした場合には明らかに成り立たなくなることは容易に想像できるでしょう。 なぜこのような法則が成り立っているかについては物質のミクロの構造から説明ができますが、今はまだやめておきましょう。
ばねのこのような性質を利用すれば、物体が重力に引かれる力を、ばねが伸びる長さとして測定できることになります。
\[ \begin{align*} \ -mg \ &=\ -k x \\ \therefore\ m \ &=\ \frac{k}{g} \,x \tag{2} \end{align*} \]
物体の質量 \( m \) とばねの伸び \( x \) が比例関係にあると言えるわけです。
また (1) 式をニュートンの運動方程式に代入すれば、 質量 \( m \) の物体をばねに繋いだときの物体の動きを計算で求めることができます。
\[ m \ddif{x}{t} \ =\ - k\,x \]
物体をばねに繋いで吊るす場合にはこの右辺に重力の \( -mg \) を付ける必要がありますが、 それはあとで考えることにしましょう。 今回は式を簡単にしたいので、次の図のような状況を想定します。
(要編集:ヒントが載っている魔導書ページへのリンク、記載されているページ数など)